Q&A – 技術コンサルティング

PCBについて

Q&A – 技術コンサルティング

 

Q:基板実装時にワイヤーボンディングが必要となりますが、基板製造時に注意することはありますか?

A:基板製造時における表面処理の多くが「無電解ニッケル/パラジウム/置換金めっき ENEPIG」または「無電解金めっき ENIG」です。Alワイヤーボンディングの場合、推奨される金の厚さは3μ”~5μ”となりますが、Auワイヤーボンディングを使用する場合は、金の厚さは5μ以上が望ましいでしょう。

 

Q:基板実装時に鉛フリープロセスが必要となりますが、基板製造時に注意することはありますか?

A:実装時の鉛フリープロセスでは、一般的なプロセスよりも高い耐熱温度が求められ、260℃以上の耐熱性が必要となります。そのため、基材選択にあたっては、TG150以上のものを使用することをお勧めいたします。

 

Q:基板のシルク印刷時にシリアル番号を印刷することは可能ですか?

A:シリアル番号の印刷は可能です。テキストのシリアル番号に加えて、お客様確認用のQR-CODEを印刷することも可能です。

 

Q:PCBの保管期限はどれくらいですか。また、基板はどのように保管すればよいでしょうか?

A:PCBは、25℃ / 60%RHで保管することをお勧めいたします。基板自体に保管期限はありませんが、3カ月を超えると水分や応力を取り除くためにベーキング処理を行う必要があり、処理後はすぐに使用してください。はんだ剥離やポップコーン現象を低減するため、最長でも6か月以内での保管をお勧めいたします。

 

Q:納期はどれくらいですか?

A:一般的なサンプル品の納期は、片面/両面基板で6営業日、4層基板で7営業日となり、2層増えるごとに1営業日が追加されます。ただし、特殊プロセスを必要とする場合には、状況に応じて営業日が追加されます。
一般的な量産品の納期は、片面/両面基板で10営業日、多層基板で15営業日となります。ただし、特殊プロセスを必要とする場合や一定数以上の場合には、状況に応じて営業日が追加されます。また、追加費用をお支払いいただくことで、納期の短縮が可能です。個々の条件に基づき至急品の納期をお知らせいたしますので、営業までお問い合わせください。

 

Q:HDI基板と一般的な基板の違いは何ですか?

A:HDIではレーザー穴あけを使用することがほとんどですが、一般的な基板では機械穴あけのみを使用します。HDIはビルドアップ工法(Build Up)によって製造され、積層を何度も繰り返すのに対して、一般的な基板では積層は1回のみとなりますHDIの詳細につきましてはこちらをご覧ください:PCBプロセス-HDI概要。

 

Q:月間の生産能力はどれくらいですか?

A:200,000 ft²(平方フィート)となります。

 

Q:ソルダーレジストの種類にはどのようなものがありますか?

A:従来のエポキシ樹脂IR熱硬化型、UV硬化型、液状感光性ソルダーレジスト(Liquid Photo Imageable Solder Mask)、ドライフィルム型ソルダーレジスト(Dry film solder mask)があり、現在は液状ソルダーレジストが主流となっています。

 

Q:以下のようなソルダーレジストのボイドの改善方法を教えてください。

A:PCB表面処理として無電解金めっきを行うと、鋭角部分は衝撃によりレジストインキがはがれやすくなります。この部分のガイド穴エッジをカーブ形状に変更することで、無電解金めっきへの衝撃を低減することができます。筋状、鋭角、コーナーの設計は無電解金めっきにおいてソルダーレジストのボイドが発生しやすくなります。

 

Q:基板メーカーでは原稿のサイズに合わせて製作していますが、完成時のサイズが実際の基板サイズと異なっています。この膨張・収縮の原因は何ですか?

A:最終製品の膨張・収縮には多くの原因がありますが、当社では以下の方向からの制御を提案しています。

a.内層フィルムの膨張・収縮。

b.内層フィルムが未補正、または、補正不足。

c.基板の保管環境。

d.基板とPPの縦横方向が混在している。

e.基材とPPのメーカーが異なる。

f.コールドプレス時間が短すぎ、内外の温度差が大きい。

 

Q:表面処理における無電解金めっきのメリットは何ですか?

A:

a.表面平滑度

b.長期保管が可能

c.ボンディングが可能

d.優れた電気検査特性

e.優れた放熱性

f.低接触抵抗性

 

Q:有鉛はんだレベラー(HASL)から鉛フリーはんだレベラー(Lead Free HASL)に切り替えた場合にどのような影響がありますか?

A:

1. ソルダーレジストインク
鉛フリーはんだレベラーの加工温度は最高270℃に達し、基板ははんだレベラーによる表面処理で高温の影響を受けます。緑色塗料の耐熱性や耐酸性が悪い場合によく見られる現象としては、ソルダーレジストのボイド、エッジの腐食(アンダーカット)、グリッドの剥離があります。

 

2. はんだレベラーではしばしばビア埋め部分にボイドが発生しますが、これはビア埋め不良によるものが多く、専用のビア埋めインキを使用していないことや乾燥不良による熱膨張と破裂が原因です。そのため、正しい高温インキの選択とビア埋め方法が非常に重要となります。

 

3. 基材
中~高TGの基材を選択し、選択の際は熱膨張係数CTEに注意してください。

 

4. 表面清浄度
鉛フリーはんだレベラーの動作温度が上昇すると、ボンディングの際にフラックスの有機物が揮発したり、クラックが発生したりしやすくなり、促進性と濡れ性が失われることで、最終的に基板やソルダーレジスト上にフラックス残渣が残ります。粘性の高いフラックスを使用すると、耐熱性、濡れ性が向上し、また、誤接続の可能性も低減しますが、ロジンの量が増えると加熱後に揮発しにくくなるため、作業後の基板上の残渣が多くなり、その後の洗浄が困難になります。

 

5. はんだ厚さ
鉛フリーはんだはさまざまな作業において、高温溶融すると、流動性が大きくなります。垂直レベラーではそれがより顕著になり、はんだが多くの部分へ流れることで、厚い部分はより厚く、薄い部分はより薄くなります。鉛フリーはんだの比重は7.5、錫鉛はんだは8.4となります。比重が小さくなると、鉛フリーはんだの凝集力と表面張力が大きくなり、はんだパッドの平滑度が低下します。

 

6. リワークのリスクの増加
IMC層の増厚、穴銅の銅食われ、ソルダーレジストの耐熱性、パッドや認識マークの脱落、ポップコーン現象、ボイドなどの発生率が増加します。

 

Q:「ウィッキング(Wicking)」とは何ですか?

A:ウィッキングとは貫通穴断面のマイクロセクションから、ガラス繊維断面の繊維間に化学銅めっき液の染み込みが発生している状態が確認できることを指します。ほうきや刷毛のように見えることから「ウィッキング」と呼ばれています。

マイクロセクションから、穴壁にボイドがあり、基材内に残留した水分が高温になった後に中空状態になったと推測されます。そのため、PTHのめっき層の品質がカギとなり、PTHのボイド制御が非常に重要となります。

原因分析:

1. 穴あけ不良によって生じる、穴壁の過度な粗さや破損。

2. デスミアによる除去割合が高すぎることで、薬液がガラス繊維に浸透し、化学銅の内側への染み込みを引き起こしている。

3. 基板の材質が悪く、ガラス繊維構造がゆるい。

4. 穴と穴との距離が近すぎて、ウィッキングを起こしやすい。

改善策:

1. 穴あけパラメータ(前進/後退速度、回転速度)とドリルビット研磨品質の厳密な制御。

2. 膨張剤/デスミアの温度、濃度の管理。

3. 低品質な材料の使用を避け、Anti-CAF基板を使用する。

4. 穴と穴の距離が近すぎないようにする。

 

Q:表面処理に水溶性プリフラックス(Organic Solder-ability Preservatives)を選択するメリット、デメリットは何ですか?

 

 

Q:穴あけによって生じるボイドにはどのようなものがありますか?

A:穴あけによるボイドは、原因によって5つの状況に分けられます。

1. ビア埋めによるボイド。

2. 穴壁が粗すぎることによるボイド。

3. ドリルビットが穴内で折れたことによるボイド。

4. ドリルビットに付着したオイルによるボイド。

5. 穴あけ位置のずれによるボイド。

 

Q:基板のDkとDfの作用とはどのようなものですか?

A:

1. Dk(比誘電率 / εr)
多層基板の絶縁シートの静電容量が大きい場合、シート内に信号の伝送エネルギーが多く蓄積されていることを意味し、「シグナル・インテグリティ」の質が低下し、「伝搬速度」が遅くなります。そのため、絶縁材料のDkが低いほど、信号伝搬の品質は高くなります。現在、各種材料の中では、周波数1MHz以下で測定されたテフロン(PTFE)のDk値が2.5で最も良く、FR4では約4.5となっています。

2. Df(誘電正接)
Dfは絶縁シートによって損失した信号エネルギーで、回路内に残るエネルギーに対する比率となります。基板から空中へ発せられる高周波信号においては、高周波通信製品への影響を避けるため、シート材料のDfは低いほど良いとされます。また、周波数が高いほど、シート材料のDfは小さくなります。飛行機の離陸時と同様で、滑走路には非常に高い硬度が求められ、それによってエネルギーが発揮できるようになるのです。

 

More Information :What is PCB | PCB Introduction

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1987年:生産経験豊かなプリント基板メーカとして、チアタイムは台湾の新北市新荘区に会社を設立

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